堆肥には窒素・リン・カリウムだけでなく、植物や微生物由来の低分子化合物も含まれます。2024年の Scientific Reports 研究は、agri-food wasteから作った6種類のcompost/extractをLC-MSで分析し、plant hormoneを定量しました。
6群・最大35種類のphytohormone関連化合物

検出されたのはauxin、cytokinin、gibberellin、brassinosteroid、abscisic acid、salicylic acidの6群、最大35 compoundsです。
buckwheat husk compostとbiohumus extractでは35 compounds、hemp chaff+apple pomace compostでは14 compoundsが検出されました。
総量は資材間で桁違い
biohumus extractはtotal phytohormones 2026.42 ng/g dry weightと最も高く、organic compostは0.18 ng/gで最も低い値でした。brassinosteroidsとauxinsが優勢でした。
つまり「堆肥」という同じ名称でも、原料・発酵・成熟工程によってhormone profileは大きく異なります。
植物ホルモンがある=生育促進効果が実証された、ではない
この研究の主目的はchemical profilingです。これら6資材を作物へ施用して、発根、収量、開花などを比較するbioassayは行っていません。
検出濃度が植物に届くbioavailable doseか、soilでどれほど分解されるか、他成分との相互作用はどうかも別途検証が必要です。
そのため、hormone profileだけから「作物別・時期別に最適な機能性堆肥」を設計できると断定するのは早いです。
それでも面白いquality-control指標になり得る
将来、compost chemistryとplant bioassayを結びつけられれば、NPKやorganic matter以外のquality markerとしてphytohormone profileを使える可能性があります。
まず必要なのは、化学分析と実際の植物responseを対応付けることです。
関連するテーマとして、植物ホルモンIAAを作る細菌――根の形を変えるplant–microbe communicationの仕組みもあわせて読むと背景がつながります。
関連するテーマとして、アブラナ前作+トウモロコシ混作で落花生の窒素固定が増える――根から出る代謝物がmicrobiomeを動かすもあわせて読むと背景がつながります。
関連するテーマとして、ウコン葉エキスでヒヨコマメseed priming――発芽94.5%、field yield最大16%増の1品種試験もあわせて読むと背景がつながります。
参考文献
- Sienkiewicz A et al. Occurrence of plant hormones in composts made from organic fraction of agri-food industry waste. Scientific Reports. 2024;14:6808. https://doi.org/10.1038/s41598-024-57524-x


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