農業・栽培技術

植物生理・発生

田植えをしないイネ作りが増えている――乾田直播が変える「苗立ち・農機・育種」の設計

日本の水稲直播は2024年産で4.17万ha、なかでも乾田直播は2020年から約58%増えました。田植えを省く省力化だけでなく、畑作用農機との共用、輪作、苗立ち・雑草競争・耐倒伏性など、栽培体系とイネの形質を同時に組み替える技術として乾田直播を読み解きます。
農業・栽培技術

研究室の1個体を、毎日の一杯へ――コーヒーF1が示す植物バイオ実用化の壁

優れたコーヒーF1を作れても、農家へ大量に届けられなければ農業は変わりません。Somatic embryogenesis、mini-cuttings、雄性不稔を利用したF1種子生産から、nursery、コスト、farmer accessまで。「1個体を作る」研究と「100万本を届ける」実用化の違いを、毎日の一杯から考えます。
植物生理・発生

糖を「つくる」より「使わない」――テンサイ高糖度系統が示した炭素配分の戦略

高糖度のテンサイは、糖をより強く合成していたわけではありませんでした。5つの生育段階を追ったトランスクリプトーム+メタボローム研究を読み解き、さらに根収量×糖度まで計算すると見えてくる「収量と糖度のtrade-off」を検証します。
植物生理・発生

2026年、カーボンドットは植物研究でどこまで来たのか――光合成促進から高温耐性、根圏制御まで

2026年8月30日、ワタとリンドウを対象としたカーボンドット研究が同日に公開されました。圃場イネ、高温耐性、カドミウム低減、根圏微生物まで広がった2026年の研究から、可能性と再現性の課題を整理します。
植物生理・発生

植物は昼の暑さダメージを夜に回復している?――Btワタの高温ストレスから見えた植物の「回復力」

昼38℃、夜27℃。BtワタのCry1Acは最初の4日間は維持され、7日目には低下しました。高温耐性を「何℃まで耐えるか」だけでなく「夜の間にどれだけ回復できるか」という視点から読み解きます。
農業・栽培技術

バイオスティミュラントは天然物だけではない――気孔K⁺チャネルを狙う「植物創薬」の可能性

バイオスティミュラントは天然物だけではありません。2026年研究では気孔K⁺チャネルKAT1を狙う合成化合物で乾燥耐性を誘導。日本の2025年ガイドラインと、BS・植物成長調整剤の境界を整理します。
農業・栽培技術

eSoilでオオムギ苗の乾燥重が15日で50%増――ただし「農業増収技術」と呼ぶにはまだ早い

eSoilでオオムギ苗を5日間+0.5 V刺激すると、15日齢で乾燥重が平均50%増加しました。ただし苗・水耕の短期試験で、圃場や収穫期の増収を実証した技術ではありません。
農業・栽培技術

混植するgenotype pairをゲノムから選ぶ――199系統Arabidopsisで食害を18〜30%減らしたNeighbor GWAS

Arabidopsis 199 genotypeのNeighbor GWASとgenomic predictionから19,701 pairを評価し、823 pairを低食害候補と予測。実証した3 pairでは混植でherbivore damageが18〜30%減りました。
農業・栽培技術

からし菜のbiofumigation力は品種で違う――AITC 27.47 µmol/gのNuttongiiとlettuce bioassay

leaf mustard cultivarsはsinigrin、AITC、nitrile formationが大きく異なり、NuttongiiはAITC 27.47±6.46 µmol/gとlettuce growthへの強いallelopathyを示しました。field biofumigation効果は未検証です。
農業・栽培技術

ウコン葉エキスでヒヨコマメseed priming――発芽94.5%、field yield最大16%増の1品種試験

chickpea PG-186を1% turmeric leaf extractでprimingするとgermination 94.5%、field yieldはcontrolより最大約16%増加。1 cultivar中心の結果で、広域実用化には再現試験が必要です。