混植するgenotype pairをゲノムから選ぶ――199系統Arabidopsisで食害を18〜30%減らしたNeighbor GWAS

農業・栽培技術

同じ植物種でも遺伝子型の違う個体を混ぜて植えると、隣の個体が食害を減らすassociational resistanceが起きる場合があります。しかし逆に食害が増えるassociational susceptibilityもあり、良い組み合わせを総当たりで探すのは現実的ではありません。

2024年の Nature Communications 研究は、Arabidopsis 199 genotypeのfield dataから、どのgenotype pairを混植するとherbivoryが減るかをgenomic predictionしました。

199 genotypeから19,701 candidate pair

randomized block field experimentで199 genotypeを栽培し、neighbor interactionをNeighbor GWASで解析しました。さらにmagnetismのIsing modelに着想を得たgenomic predictionを使い、全19,701 candidate pairのneighbor effectを予測しました。

その結果、823 pairがmixed plantingでherbivoryを減らす候補として予測されました。

予測した3 pairをfieldで再検証

研究者らは予測効果を持つ3 pairを実際にmixtureとmonocultureで比較しました。3組すべてでmixed plantingによりherbivore damageが18〜30%低下しました。

つまり「遺伝的多様性が高ければ何でも良い」のではなく、neighbor genotypeの組み合わせをgenome-wide dataから選べる可能性を示しています。

新品種の代わりではない

旧記事では“新品種を作らず同じ効果を得られる”“生産量を上げられる”と広げていました。しかしこの研究で直接測ったのはArabidopsisのherbivore damageです。crop yield、disease resistance、quality、farmer costは評価していません。

また、異なるplant speciesを混ぜるintercroppingではなく、同一種内のgenotype mixtureが中心です。

育種の対象を「個体」から「組み合わせ」へ広げる

この研究の面白さは、育種価を1 genotypeだけで評価するのではなく、neighbor effectを含むpair-level phenotypeとして予測した点です。

作物へ展開できれば、variety mixture、disease/pest management、biodiversity-based agricultureの設計に新しい選択肢を与えます。ただし、作物種ごとにfield validationが必要です。

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参考文献

  • Sato Y et al. Reducing herbivory in mixed planting by genomic prediction of neighbor effects in the field. Nature Communications. 2024;15:8467. https://doi.org/10.1038/s41467-024-52374-7

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