育種

植物生理・発生

糖を「つくる」より「使わない」――テンサイ高糖度系統が示した炭素配分の戦略

高糖度のテンサイは、糖をより強く合成していたわけではありませんでした。5つの生育段階を追ったトランスクリプトーム+メタボローム研究を読み解き、さらに根収量×糖度まで計算すると見えてくる「収量と糖度のtrade-off」を検証します。
病害・共生・相互作用

4つの抵抗性遺伝子は同じものだった―小麦黄さび病Yr26の正体を追う

小麦黄さび病抵抗性のYr26、Yr24、YrCH42、YrG22は、2026年のクローニング研究で同じ分子遺伝子へ統合されました。なぜ一つの遺伝子に複数の名前が付くのか、Yr26の膜タンパク質としての正体、Ca²⁺依存的細胞死、エンマーコムギからパンコムギへの進化史まで解説します。
遺伝・ゲノム・育種

朝は雌、午後は雄――アボカドの開花時計を支えるSDMYBと4400万年以上の多型

アボカドA/B型の開花時刻差をSDMYB haplotypeへ結び付け、44 million yearsを超えるtrans-species polymorphismとして示したPNAS 2026研究を解説します。
遺伝・ゲノム・育種

AI育種シミュレーションはどこまで「育種」なのか――合成データ中心のbioRxiv概念実証を読む

2025年bioRxivのAI育種platformはGNN・digital twin・GANなどを統合した概念実証ですが、主要検証はsynthetic dataで、実植物の新品種や圃場耐性を実証した研究ではありません。
遺伝・ゲノム・育種

交配・自殖・クローンでブドウゲノムはどう変わる?――Pinot Noir系譜が示す3つの繁殖戦略

Pinot Noir系譜の比較で、selfingはheterozygous deleterious SNPを62%、SVを65%減少。一方、9世代後も4.3% genomeがrepulsion-phase linkageによりheterozygousに残りました。
農業・栽培技術

混植するgenotype pairをゲノムから選ぶ――199系統Arabidopsisで食害を18〜30%減らしたNeighbor GWAS

Arabidopsis 199 genotypeのNeighbor GWASとgenomic predictionから19,701 pairを評価し、823 pairを低食害候補と予測。実証した3 pairでは混植でherbivore damageが18〜30%減りました。
植物生理・発生

キュウリの花柄長は何で決まる?――EMS短花柄mutantから見えたcytokininと細胞数

EMS由来short-pedicel cucumberではcell numberとtrans-zeatin系cytokininが低下。6-BAで花柄が伸び、cytokinin-dependent cell proliferationの関与が示されましたが、単一causal geneは未確定です。
遺伝・ゲノム・育種

トマトMiMeで4祖父母のhaplotypeを丸ごと足す――clonal gameteから4-Hap tetraploidへ

tomato SlSPO11-1/REC8/TAM MiMeでunreduced clonal gameteを作り、2つのhybridから4祖父母haplotypeを保持した4-Hap tetraploidを作出。polyploid genome designのproof-of-conceptです。
生態・進化

屋久島の高山植物はなぜ小さい?――40 taxa pairが示したヤクシカ採食圧によるassemblage-level dwarfism

屋久島高標高40 taxa pairを比較すると、climate・soil・phylogenyを考慮してもdeer preferenceが小型化を強く説明。長期grazing pressureによるassemblage-level local adaptationが示されました。
遺伝・ゲノム・育種

「オレンジらしい香り」を遺伝子マーカーで選ぶ――HLB耐性柑橘育種を助けるCsAAT1

179 citrus juice samplesからorange flavorを予測する26化合物を抽出し、7 esterとCsAAT1を同定。CsAAT1 markerはHLB耐性geneではなく、耐病性hybridからorange-like flavorを早期選抜する道具です。