遺伝・ゲノム・育種

植物生理・発生

田植えをしないイネ作りが増えている――乾田直播が変える「苗立ち・農機・育種」の設計

日本の水稲直播は2024年産で4.17万ha、なかでも乾田直播は2020年から約58%増えました。田植えを省く省力化だけでなく、畑作用農機との共用、輪作、苗立ち・雑草競争・耐倒伏性など、栽培体系とイネの形質を同時に組み替える技術として乾田直播を読み解きます。
農業・栽培技術

研究室の1個体を、毎日の一杯へ――コーヒーF1が示す植物バイオ実用化の壁

優れたコーヒーF1を作れても、農家へ大量に届けられなければ農業は変わりません。Somatic embryogenesis、mini-cuttings、雄性不稔を利用したF1種子生産から、nursery、コスト、farmer accessまで。「1個体を作る」研究と「100万本を届ける」実用化の違いを、毎日の一杯から考えます。
遺伝・ゲノム・育種

RNA-seqは「取る」だけの時代ではない――4,753サンプルを再利用するGrass Expression Atlas

公開RNA-seqは、SRAに置かれているだけでは研究資産になりません。Grass Expression Atlasは7種・4,753サンプルを統一処理し、組織・発生段階・処理条件などから探索できる形に変えました。RNA-seqを「取る」前に、すでにあるデータを再利用する研究workflowを考えます。
遺伝・ゲノム・育種

2本のgRNAでゲノムを『切り抜く』――植物CRISPRで100 bp級から245 kbまで欠失させた研究を追う

2本のgRNAで標的領域を挟み、介在DNAを欠失させる植物CRISPR研究を横断。245 kb級の巨大欠失が可能な一方、240 bpでも狙った欠失が稀な例があります。距離だけでは説明できないgRNA活性、同時切断、DNA修復、chromatin accessibilityの影響を追います。
遺伝・ゲノム・育種

「分裂組織まで届けない」という発想。TRVとTnpBでトマトの遺伝性ゲノム編集を速くする

植物ウイルスTRVに小型ゲノム編集酵素TnpBを載せ、感染部位近傍からde novo shootを形成させることで、トマトの次世代へ編集を伝えるPNAS論文を詳しく読み解きます。
遺伝・ゲノム・育種

朝は雌、午後は雄――アボカドの開花時計を支えるSDMYBと4400万年以上の多型

アボカドA/B型の開花時刻差をSDMYB haplotypeへ結び付け、44 million yearsを超えるtrans-species polymorphismとして示したPNAS 2026研究を解説します。
遺伝・ゲノム・育種

ダイズ種子の重さ・protein・oilをSW14が配分する――NF-Y複合体を抑える自然変異

soybean SW14はGmLEC1を含むNF-Y complex形成を抑え、自然alleleによるprotein stability差がseed weight・protein・oilのbalanceを変えます。field yield増加は別途検証が必要です。
遺伝・ゲノム・育種

インディカ型OsNLP4をジャポニカへ――多地点圃場で収量・NUEを12〜26%高めた自然変異

インディカ型OsNLP4をジャポニカXS134へ導入すると、中国の複数地点・窒素条件で収量とNUEが12〜26%向上しました。基礎研究から多地点圃場検証へ進んだ重要な自然変異です。
遺伝・ゲノム・育種

リベリカ系コーヒーは3種だった――Liberica・excelsa・klainei、そして2026年hybrid解析へ

Liberica系コーヒーはgenomic/morphologyから3 speciesへ再整理。2026年にはLiberica×excelsaのfertile hybridとgenomic admixtureも確認され、Coffea × libexが提案されました。
遺伝・ゲノム・育種

大麦NAC遺伝子をpan-genomeで見る――20系統で127〜149 genes、stress応答候補を地図化

20 barley genomesで127〜149 NAC genesを同定し、core/accessory variationとdevelopment・stress expressionを地図化。耐性geneの機能証明ではなく、育種candidateを絞るpan-genome基盤です。