緑色のEuglena gracilisを、かつお出汁(bonito stock)培地と非常に強い赤色光で培養すると、細胞が赤橙色へ変化します。2024年の Plants 論文は、このred phenotypeをspectroscopyとHPLCで調べました。
条件は605–660 nm、1000–1300 µmol photons/m²/s
bonito stockを含むmediumで強いred lightを照射すると顕著なreddeningが起こりました。通常のwhite light 90 µmol photons/m²/sでは赤色化せず、bonito stock mediumではcontrol mediumよりday 7 cell densityが4倍以上になる良好なgrowthも観察されています。
赤くなった主因は「新しい赤色素を大量合成」だけではない

強光条件では過剰photosynthetic activityに伴い多くのchloroplastsが破壊され、緑のchlorophyll signalが低下しました。一方でcarotenoidsが残るため、相対的に赤橙色が目立ちます。
HPLCでreddened cellsの主要carotenoidはdiadinoxanthinでした。さらにnormal conditionでは検出されない未同定xanthophyllも現れ、C=O bondを含む可能性が示されました。
旧記事ではdiadinoxanthin自体を「これまでユーグレナが作らなかった新成分」としましたが、原著が新規性を強調しているのは主に未同定xanthophyllです。
total carotenoidが増えたとは証明していない

著者らは強光でcarotenoid synthesisが増える可能性を議論していますが、本研究ではtotal carotenoid increaseを検証していないと明記しています。
したがって「栄養価が上がった」「新しい機能性サプリになる」とはまだ言えません。diadinoxanthinや未知xanthophyllの量、安全性、bioavailability、health effectは別の評価が必要です。
遺伝子改変なしは利点だが、上市が自動的に速いわけではない
培養条件だけでphenotypeを変えられる点はindustrial biotechnologyとして面白い一方、新規食品・培養工程としてのquality controlやregulatory assessmentは用途ごとに必要です。
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参考文献
- Yamashita K et al. Reddening of the Unicellular Green Alga Euglena gracilis by Dried Bonito Stock and Intense Red Light Irradiation. Plants. 2024;13:510. https://doi.org/10.3390/plants13040510


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