植物生理学

研究

莢が開かないダイズを求めて。ダイズの開裂遺伝子の探索は続く。

ダイズは世界で重要な作物です。ダイズ食品が食卓に並ばない日は無いと言っても過言ではないでしょう。このダイズの収量を左右する課題の1つに「莢の開裂」があります。簡単に言うと、乾燥時の種の飛び散りやすさです。ダイズが飛び散りが減ると、収量が減ら...
研究

植物の「抵抗性」とは何か?

植物が病気や害虫に強いことを「抵抗性が強い」と表現します。この「抵抗性」は単一の機能ではなく、化学物質を合成したり、組織や表面の形を変えたりと、さまざまな機能が組み合わされています。どんな病気や害虫にも効果のある万能な抵抗性は存在しません。...
研究

トゲを作る重要な遺伝子を発見!トゲ無しのバラも作れるかもしれない。

「美しいバラにも棘がある」「茨の道」など、トゲと植物の縁は深いものです。そんなトゲを制御する遺伝子が特定され始めています。しかも、1つの植物種属内だけでなく、多数の種属で同様の遺伝子が特定されました。 植物の「トゲ」は、自然界では必要。でも...
研究

ゴミじゃない!ヘーゼルナッツの種皮は利用価値がありそう。

ヘーゼルナッツの種皮は廃棄物だった ヘーゼルナッツ、美味しいですよね。お菓子として親しまれているヘーゼルナッツは、カバノキ科ハシバミ属の植物です。硬い種皮に覆われている様子はどんぐりに似ていますが、ブナ科ではありません。食用にする際には、こ...
研究

クモランの欺瞞作戦:オスバチ誘引戦略の遺伝子レベルの進化

オスバチを誘引するクモラン クモラン (Ophrys sphegodes) は、ヨーロッパや中東を原産とするラン科の植物です。特徴的な花弁を持ち、オスバチを誘引することで受粉率を高める、非常に興味深い植物です。 クモランの花弁はメスバチに似...
研究

薬用有用品種の見つけ方。品種の組み合わせで治療出来る疾患が変わる!増える!

サルビアには様々な有効成分が含まれています。 シソ科は、世界中に約250属7000種から構成されるグループです。そのうち、サルビアはシソ科の中で最大かつ最も貴重な属の1つで、世界中に1000種以上が分布しています。なぜ貴重かというと、古式療...
研究

かけ合わせ育種ではなく、足し算育種が可能になる?作物の倍数体を容易に作る技術「MiMeシステム」

交配育種の壁 私達が普段食べている野菜や穀類は、古代から続く育種の賜物です。ゲノム編集によるピンポイント育種も可能となりましたが、私達が恩恵を受けている作物のほとんどが「交配育種」で作出されています。交配育種では、人類のためになる有用形質を...
研究

「隠れたオアシス」ナミブ砂漠の霧捕集植物が支える生態系

The hidden oases: unveiling trophic dynamics in Namib's fog plant ecosystem 霧を集めるイネ科植物 Stipagrostis sabulicola アフリカ大陸南西部...
研究

屋久島の一部の植物が本土に比べて小さいのは、シカのせい。

矮化(わいか)=小さくなること 自然豊かな島として知られる屋久島に行ったことはありますか? 人の手が入っておらず、自然を身近に感じたい方には楽園のような場所ですね。人の手が入っていないことで、太古からの生態系が保存されている屋久島ですが、一...
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唐辛子のゲノム解析。カプサイシンの生合成系の解明へ近づけば辛いもの食べ放題?

カプサイシン生合成の研究最前線 辛い食べ物は世界中で食べられていますね。刺激的な辛味が食欲を刺激する面もありますが、辛さの原因物質であるカプサイシンは、食べると代謝活性の上昇など健康面での機能も研究が進みます。カプサイシンの生合成経路は意外...