栽培

サスティナブルな作物生産につながる新しい物質が報告されていました。植物内にある2つの分子をくっつけただけのその分子は、病気や害虫対策に効果を発揮するみたい。この分子の研究について紹介します。 抗菌ペプチド分子 抗菌ペプチド(Antimicr...

複数の品種を同じフィールドで栽培する「混植」の可能性を示してくれる興味深い研究が報告されました。今回は混植の可能性について、お話したいと思います。 混植の可能性 複数の植物種や品種を同じフィールドに植える「混植」は、さまざまな恩恵をもたらし...

キュウリの花首、正確には「花柄」ですが、この長さを調整するメカニズムが特定されました。植物内のある特定の成分が変化すると、細胞が変化して花柄の長さが変化していくことが判明しています。これが何になるの？そう思ったのではないでしょうか。実は、花...

これまで毒と認識されてきた物質が、適切な環境であれば「成長促進」という逆の効果を示すことがわかりました。その物質は「フシコクシン」です。植物病原菌から単離された物質で、樹木の枯死を招いてしまう毒として認識されていました。しかし、フシコクシン...

ダイズは世界で重要な作物です。ダイズ食品が食卓に並ばない日は無いと言っても過言ではないでしょう。このダイズの収量を左右する課題の1つに「莢の開裂」があります。簡単に言うと、乾燥時の種の飛び散りやすさです。ダイズが飛び散りが減ると、収量が減ら...

「ナノテクノロジー」を聴く頻度が増えたように感じます。わたしたちの生活に多くのブレイクスルーをもたらす技術として、日夜研究が進んでいます。では、農業分野のでナノテクの活用はどうなっているのか、レビューを読んでみました。 ナノテクノロジーの農...

植物が病気や害虫に強いことを「抵抗性が強い」と表現します。この「抵抗性」は単一の機能ではなく、化学物質を合成したり、組織や表面の形を変えたりと、さまざまな機能が組み合わされています。どんな病気や害虫にも効果のある万能な抵抗性は存在しません。...

「美しいバラにも棘がある」「茨の道」など、トゲと植物の縁は深いものです。そんなトゲを制御する遺伝子が特定され始めています。しかも、1つの植物種属内だけでなく、多数の種属で同様の遺伝子が特定されました。 植物の「トゲ」は、自然界では必要。でも...

カプサイシン生合成の研究最前線 辛い食べ物は世界中で食べられていますね。刺激的な辛味が食欲を刺激する面もありますが、辛さの原因物質であるカプサイシンは、食べると代謝活性の上昇など健康面での機能も研究が進みます。カプサイシンの生合成経路は意外...

種子の「プライミング」の効果 作物・穀物を栽培する際は種を撒きます。昨今の商用品種は種子が「プライミング剤」で処理されたりコーティングされていることがあります。プライミングにより発芽直後の病気を抑制し、発芽後の生育を助けます。一般的には合成...